コロナ禍の影響により、働き方や接客サービスの提供法が大きく変化している。
例えば、テレワークによる働き方の改革、ネット通販による販売強化等である。また、お客の購買行動が変化し、例えば勤め帰りに飲食店等に寄る客数は減少している。これらの変化はコロナ禍が収束した後、必ずしも元に戻らないという説もある。
ところで、これまで商店等が日常業務で提供している接客サービス(接客・販売に伴うお客との世間話・商品説明・試着や試食・会計精算時の値引等)が縮小している。お客が入店しても、店員が接近して挨拶する事もなく、世間話や商品説明をする事もあまりない。販売の際に行うオマケ・景品の提供やお茶等の接待も少なくなった。
吉田兼好は『徒然草』で、知り合いになりたい友人として、「物をよくくれる人、医師(くすし)、知恵ある人」を挙げている。本来、商店等における世間話・オマケ・景品・無料サービス等は繁盛店作りの大事な一手法である。問題はコロナ禍が収束した後、前述のようなサービスが元に戻るかである。単純にサービスを一時停止しているだけの場合は戻るが、違うサービス業務(例えば、セルフ化やネット販売、宅配、キャッシュレス決済等)への転換や人員合理化をした商店は元へ戻らないかもしれない。