厚生労働省は94回目の開催となる「全国安全週間」を、7月1日から1週間実施する。これは労働災害を防止するために産業界での自主的な活動の推進と職場での安全に対する意識を高め、安全を維持する活動の定着を目的として開催されているものだ。
労使協調した労働災害防止活動が行われており、労働災害自体は長期的にみて減少傾向にある。令和2年における労働災害による死亡者数は3年連続で過去最少となる見込みだ。一方で、休業4日以上の労働災害による死傷者数は年々増加している。これは高齢の労働者の増加、転倒災害や「動作の反動・無理な動作」による労働災害が年々増加していることに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大により業務上の罹患者の増加などによるものだ。その結果、休業4日以上の労働災害による死傷者数は平成14年以降最多となる見込みだ。
就業構造や社会情勢の変化に対応し、将来を見据えた持続可能な安全管理が求められていることから、令和3年度のスローガンは「持続可能な安全管理 未来へつなぐ安全職場」に決定した。7月1日から7日までを「全国安全週間」、6月1日から30日までを準備期間として各職場における巡視やスローガンの掲示、講習会の開催などを行う予定だ。
■参考:厚生労働省|令和3年度「全国安全週間」を7月に実施~令和3年度のスローガンを決定。
すべての働く方が安全に働くことのできる職場の実現などを呼びかけ~|
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_17450.html