監査事務所の品質管理基準 企業会計審議会が改訂に着手

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企業会計審議会は2月4日、監査部会(部会長:八田進二青山学院大学名誉教授)を開催し、品質管理基準の改訂に向けた議論に着手した。国際監査・保証基準審議会(IAASB)が公表した国際的な品質管理基準等(ISQM1及びISQM2、ISA220(改訂))に対応する。

ISQM1では、監査事務所の品質管理システムを強化し、積極的な品質マネジメントを奨励する新しいアプローチを提案。これまでのISQC1を改訂し、監査事務所が業務の品質を合理的に確保するため、「監査事務所のリスク評価プロセス」や「情報とコミュニケーション」など、8つの構成要素を設定し、それぞれ具体的に規定された項目について品質目標を設定することとしている。

また、監査事務所が品質目標の達成を阻害する品質リスクを識別・評価し、当該リスクに対応する方針・手続を定め、運用し、不備があれば根本原因分析に基づき改善する品質マネジメントシステムを導入することとし、監査事務所の品質マネジメントシステムに関する最終的な責任と説明責任を負う者は、少なくとも年に一度、特定の基準日時点において、品質マネジメントシステムを評価することとしており、2022年12月15日から適用されることになっている。

■参考:金融庁|監査の品質管理を巡る動向|

https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kigyou/siryou/kansa/20210204/1-1.pdf