今般のコロナ禍により、誰もがどんなに健康であっても生命の危機を感じたり、商売を営んでいる人(又はそこに勤めている人)は、その存続に不安を感じたりしているのではなかろうか。「人にも商売(たとえ老舗でも)にも、必ず寿命がある」、と。
また、コロナ禍で見えて来た事がたくさんある。例えば、飲食店を考えれば、商売には顧客が必要不可欠であるが、同時に食材や各種サービスを提供する人がいなければ成立しない。卸業者だけでなく、野菜作りや牧畜をする農家、魚貝を捕る漁業者等も全て関係している。病院や介護施設も同様で、医療提供者だけではなく、保健行政機関、薬品・医療機器・消毒・医療用品会社等の協力がなければ運営は困難である。その他、一般企業、病院、介護施設、学校、交通機関、観光施設、神社仏閣、農林漁業等、あらゆる業務が連鎖している。
さらに、コロナ禍は日本に限らず世界中の危機ではあるが、コロナ禍を通じて安心な日常生活や働き方改革は勿論のこと、観光・情報システム・科学技術・政治体制(特に国家や自治体が如何にして国民を守れるか)などの重要性が見えて来たのではなかろうか。今後、革新的な生活様式や労働経済システムの見直しが進むと思うが、ぜひ人類の幸せに視点を置いて対処して頂きたい。