何事も真剣に望んだ事は、一度実行してみる事が大事である。新規事業への進出、開業計画、新店舗の出店等、何か新しい仕事を始める時、誰でも必ず悩むものである。その後の人生の行方や企業の運命が大きく変化するかもしれない。
例えば、勤め人が独立開業する場合である。勤め人が長年の経験に基づいて、同じ業種で開業する場合は、比較的迷わず実行する確率が高い。しかし、販売店や製造会社等に長く勤めていた人が飲食店等を開業するような場合は、一般に大きな不安や恐怖を抱くようだ。経験のない物事は空想又は妄想になりがちの為か、安易な期待や極端な失敗予想にかたよる傾向があるからだ。
では、実行に悩んだ時はどうすべきか。大きく、二通り考えられる。一つは、実行意欲を高める手法で、目標や夢を実現した時の状況を具体的に想像する事、すなわち達成に至るまでの経営ビジョン(事業分野の見通しや事業規模の設定等)を明確に持つ事である。もう一つは、何らかの試行システムに挑戦してみる手法である。例えば、自治体等が支援していた「チャレンジショップ」(空き店舗等を小規模に区割りして低廉に貸し、専門家が経営指導)を利用したり、企業に勤務しながら副業として始め、後日正式に創業をしたりする。