概ね平成5年から平成16年の新規学卒者の就職が著しく困難だった時期に学校卒業期を迎えた世代を就職氷河期世代という。この世代は今でも正規雇用されていない、または不本意な仕事に就いている者が少なくない。そのため、現在30代半ばから40代半ばになっているこの世代を活用すべきという機運が高まっている。
国としても、この世代の就職支援は待ったなしの課題と位置づけており、2020年度からの3年間を集中取組期間として各種広報活動や事業の展開を予定している。先日、「就職氷河期世代支援に関する行動計画2019」が公表された。具体的には1 プラットフォームを核とした新たな連携の推進、2 相談、教育訓練から就職、定着まで切れ目のない支援、3 個々人の状況に合わせた、より丁寧な寄り添い支援などがあげられている。
公務員としての採用はもとより、民間企業においてもインターンシップ等を活用した積極的な採用の推進、人材育成の充実、就労や社会参加に向けた相談支援等の具体的取組みを求めている。3年間で就職氷河期世代の正規雇用者を30万人増やすことを目標にしており、個別施策の進捗を極力定量的に把握するための具体的指標を設定、毎年度行動計画の改定が行われる予定だ。
■参考:厚生労働省|就職氷河期世代支援に関する行動計画2019について|
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08607.html