将来的な労働力人口の減少を見据えて、女性や高齢者の戦力化への期待が高まっている。政府は労働分野における女性の活躍を政策の柱の1つとしているが、実際にはなかなか活躍の場が与えられていないのも事実だろう。
帝国データバンクが全国2万3650社を対象に行った「女性登用に対する企業の意識調査」によると、女性管理職の割合は平均7.7%で対前年比0.5%増となった。女性管理職の割合は緩やかに増加しているようだが、一方で女性管理職がいない企業も46.7%となっており、約半数の企業ではいまだ女性の活躍といった面で課題が残っている状況だ。
女性の活躍を促進するために必要な事項は「妊娠・出産・子育て支援の充実」が60.5%で最多、以下、待機児童や保育士不足の解消などの「保育サービスの充実」、育休復帰支援などの「仕事と子育ての両立支援」が続いている。
労働分野において女性が活躍するためには、家庭内における負担軽減、保育や育児などに関する社会のインフラ整備、女性のライフスタイルについての会社の理解が不可欠だ。男性育休取得や待機児童問題の解消、さらには会社による産休・育休からの復帰支援など、各分野での変革が求められている。
■参考:帝国データバンク|女性登用に対する企業の意識調査(2019年)|
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p190803.html