東京商工リサーチが発表した2018年上半期(1~6月)の企業倒産(負債額1000万円以上)の件数は前年同期比2.7%減の4148件で、上半期としては9年連続して減少した。また、バブル期の1990年以来、28年ぶりの低水準だった。負債総額も同66.2%減の7466億300万円と同様に低水準となった。負債10億円以上の大型倒産が90件と、28年ぶりの100件割れが影響した。
産業別倒産件数を見ると、10産業のうち建設業、製造業、運輸業、卸売業、金融・保険業、不動産業、情報通信業の7産業で前年同期を下回った。建設業(前年同期比8.1%減の720件)は10年連続減少、製造業(同3.6%減の524件)と運輸業(同9.6%減の112件)は5年連続減少、卸売業(同0.1%減の627件)は3年連続減少、金融・保険業(26.9%減の19件)は2年連続減少した。不動産業(同8.7%減の135件)と情報通信業(同4.4%減の170件)は2年ぶりに前年同期を下回った。一方、サービス業他は前年同期比0.1%増の1231件で、3年連続で増えた。小売業も同0.5%増の576件で、11年ぶりに増加に転じた。さらに、農・林・漁・鉱業は同3.0%増の34件で、2年連続して増加した。