国税庁は先般、平成28年度の租税滞納状況をとりまとめた。滞納の未然防止及び整理促進に努めた結果、28年度末における滞納整理中のものの額(滞納残高)は18年連続で減少して8,971億円で、ピーク時であった平成10年度、2兆8,149億円の31.9%となった。
滞納残高は、前期の滞納残高と新規発生滞納額の計から整理済額を差し引いた額。平成27年度末における滞納残高は9,774億円。 平成28年度の新規発生滞納額は6,221億円で、前年度より9.5%減少し、過去最も多かった平成4年度(1兆8,903億円)の32.9%と、引き続き低水準となっている。一方、徴収決定済額(申告などにより課税されたものの額)は、57兆6,516億円。滞納発生割合(新規発生滞納額/徴収決定済額) は1.1%となり、国税庁発足以来、最も低い割合。平成16年度以降、13年連続で2%を下回る状況が続いている。
整理済額は前年度から9.3%減の7,024億円、うち消費税は11.8%減の3,997億円となったが、いずれも新規発生滞納額は上回って、28年度末における滞納整理中のものの額はそれぞれ、9.2%減の8,971 億円、7.2%減の3,100億円となった。
■参考:国税庁|平成28年度租税滞納状況について|
http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2017/sozeitainou/sozeitainou.pdf