H29年度「全国安全週間」 重大な事故は微増-厚労省

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昭和3年にはじめて実施された「全国安全週間」は、今回で節目の90回目の開催なる。昨今、事業場における安全意識の高まりや労使協調しての安全対策の効果もあり、労働災害は長期的に減少傾向にある。平成28年における労働災害、死亡災害は2年連続で1,000人を下回る見込みとなっている。

しかし、休業4日以上の死傷災害は対前年比増となる見込みであり、死亡災害も昨今増加傾向にある。重大な事故については減少していないのが現実だ。特に第三次産業における事故は増加傾向にある。小売業、社会福祉施設、飲食店等においては他店舗展開がよく行われているが、傘下の各店舗には安全担当者がいないことも多く、その結果、安全活動が低調となっていることが推測される。現場での転倒事故防止、夏場の熱中症対策等、課題はたくさんある。

厚生労働省では、7月1日から7日までの全国安全週間の開催を前に、6月1日から30日までを準備期間として、各職場での巡視やスローガンの掲示、労働安全に関する講習会の開催などを行っていく予定だ。ちなみに、今年のスローガンは739の応募作品から選ばれた「組織で進める安全管理 みんなで取り組む安全活動 未来へつなげよう安全文化」となっている。