インドネシアでMF提出強制 BEPS対応に合わせ課税強化

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昨年12月30日インドネシア政府は、日本をはじめとする進出外資企業に対して移転価格文書化規則の大幅な義務化範囲の拡大を公布・施行した。内容は従来の移転価格文書(TPD)を「ローカルファイル(LF)」として改め、更に今まで多国籍企業グループ(売上1千億円レベル)が対象だったグローバル事業活動の全体像に関する情報をまとめた「マスターファイル(MF)」等を広く進出企業に準備することを義務付けた。

2016年12月期決算以降の会社に、4か月以内のLF、MFの提出が強制され罰則規定もあるようだ(禁固刑等)。対象となる企業は前年度の年間総収入が日本円で約4億3千万円を超過する企業となり、インドネシア進出日系企業のほとんどが対象となると言われている。

移転価格税制の先端を行く会員税理士からの情報によると、まだ情報が行き亘っておらず、MF作成のひな型も現場には出回っていない。今月あたりから、BIG4の説明会やセミナーが組まれ、確定申告明けあたりから現場の混乱が予想される。ASEAN各国は中国の動向を睨みつつ、且つBEPS批准を押さえながら、外資企業への圧力をかけてくるだろう、手っ取り早いのは移転価格による徴税となる、ということだ。