金融庁の「監査法人のガバナンス・コードに関する有識者検討会」は12月15日、「監査法人の組織的な運営に関する原則」(監査法人のガバナンス・コード)(案)を公表した。1月31日まで意見募集した後、正式決定する。
コードは、5つの原則と22の指針から構成されている。大手監査法人における組織的な運営の姿を念頭に置いているが、それ以外の監査法人において自発的に適用することもできる。適用については、コンプライ・オア・エクスプレイン(原則を実施するか、実施しない場合には、その理由を説明する)の手法によることが想定されている。コードの内容をみると、監査法人が果たすべき役割については、監査法人のトップの姿勢を明らかにすべきとしたほか、職業的懐疑心や職業的専門家としての能力を十分に保持・発揮させるよう、監査法人が適切な動機付けを行うべきとしている。
また、監査法人は、経営機関による経営機能の実効性を監督・評価し、それと通じて実効性の発揮を支援する機能を確保するため、監督・評価機関を設け、その役割を明らかにすべきとした。監督・評価機関の構成員には、独立性を有する第三者を選任し、その知見を活用すべきであるとしている。