Weeklyコラム 人材の養生術

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身体に養生術があるように、人材にも養生術がある。身体の養生術は、飲食・性・睡眠等身体の内側の欲を節制し、風・寒・暑・湿等外邪による病を防ぐことにある。人材の養生術(企業が従業員の採用・教育・労働時間・処遇等を適確に行い、職務能力の発揮や成長を支援すること)は、消極的には過重労働を求めないこと、積極的には職務能力の育成や処遇(給与・休日・福利厚生等の充実)を重視することである。

長期的に安定成長する企業は、人材の養生術に留意し、一般に次のような点を認識している。

第1に、飲食等の過度が身体に害があるように、人材も過重労働によって大切な人的資源を失う可能性が大きい。成長発展によって業績が良くても、意外な盲点は従業員の補充や職務能力が需要に追い付かず、時に大量退職を招くこともあり得る。

第2に、身体の養生とは単なる休養と一致しないように、人材の養生も適度な教育訓練を重ねないと職務能力が低下してしまう恐れがある。計画的に従業員の心意気を高めることで、優秀な人材を温存出来る。

第3に、人材の養生術の最たるものは、従業員が仕事にやりがいを持てることである。理想を言えば、職場が楽しくかつ仕事に社会的意義を持つとともに、充実した生活を送れる処遇を受けていることである。