1月の中国リスク関連破綻6件 今後も増加傾向か―民間調査

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東京商工リサーチはこのほど、1月の中国関連の経営破綻が3件で、1月としては前年同月と同じ最多タイとなったと発表した。事業停止や破産準備中などの「実質破綻」は3件あった。両者を合算したチャイナリスク関連破綻は6件で、集計開始した2014年1月以来最も多い。

負債総額は45億6600万円で、1月としては最大。小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載された物質採取装置の部品加工に携わったテラマチ(愛媛県)が29億600万円の負債を抱えて経営が行き詰まり、全体の負債額を押し上げた。同社は、中国の景気減速で建設機械需要が減少、16億円の機械設備への積極投資が裏目に出た。商工リサーチでは「中国市場への過剰な期待による身の丈以上の投資が経営体力を奪った」と分析している。また、要因別では、人件費や製造コストなど「コスト高」が66.7%と最も多い。次いで「景気減速」で33.3%だった。

商工リサーチは、中国政府が3月の全国人民代表会議で、国内総生産(GDP)伸び率目標を昨年の「7%前後」からさらに引き下げるとの観測を指摘。中国の景気減速で投資リターンが想定よりも大幅に下回った場合、経営持続できない企業が続出しかねず、今後、中国関連破綻が増える恐れがあると警鐘を鳴らしている。

■参考:東京商工リサーチ|「チャイナリスク」関連倒産|

http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20160208_05.html