小売店等の経営相談においては、経営者から「新規客をどのように増やしますか」という質問が定番である。一般に、現在の売上高に満足出来ないと、新規客の増加策を考える。アドバイスとして、現状の入店客数や購買率をじっくり聞いた後、新規客獲得よりも既存客の定着(リピート客とは、特定の商品を何度も購入する人、又は何度も来店する人のことを言う)を提案する。
新規客の獲得には、新しい販促計画や広告宣伝等の経費負担が大きく費用対効果の採算性が厳しいからである。一方、リピート客の増加策は、経営者や従業員の意識改革を進めることによって、時間は掛かるが日常営業の中であまり費用も掛けずに実行出来るからである。そこで、リピート客が増えない問題点を幾つか挙げるので、それらの改善によってリピート客を増やすことを探って頂きたい。
(1)お客の買いたい商品が品薄又は品切れがよくある(2)プライスカードが取れていたり、よく見えない商品があったりする(3)接客開始が遅れたり、受付やレジで長く待たされたりする(4)店員が挨拶しない、又は服装や言葉遣いが乱れている(5)返品に行った時、店員の態度が悪い(6)休業日が多く(又は不規則)、営業時間(開店・閉店時刻)がお客の購買慣習に合わない、等。