先行きの期待、やや弱まる 中小企業の景況感―商工中金

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商工中金は、同行がまとめた中小企業月次景況観測で10月の調査結果について「景況判断指数は横ばい推移」とした。9月は「改善期待続く」だった。中小企業の景況感が幾分後退し、様子見姿勢が強まっていることを示す形となった。

10月の景況判断指数は48.7となり、9月から0.3ポイント低下した。低下は2カ月ぶり。製造業は前月比横ばいの48.1だったが、非製造業が同0.6ポイント低下し49.1と落ち込んだことが響いた。11月(予測)は49.5で、予測値としては景況感の「好転」「悪化」の分岐点である50を3カ月ぶりに下回り、先行きの期待は弱まった。商工集金は、中国をはじめとした海外経済の減速が背景にあるとみられると分析している。

個別業種で見ると、7業種が上昇、7業種が低下、1業種が横ばい。「木材・木製品」は前月比5ポイント上昇の53と、消費税率引き上げ以降最も高くなった。仕入価格上昇の勢いが弱まっても需要の増加等から販売価格の値上げに踏み切る企業が増えている。「鉄鋼」は同5ポイント低下。鉄鋼価格の大幅下落に伴い販売先からの値下げ要請が強まっている。「金属製品」はニッケル価格の下落で採算は改善しつつあるが需要が弱く、景況判断指数は低調のまま。「飲食店・宿泊」は横ばい。

■参考:商工中金|中小企業の動向(2015 年秋号)|

http://www.shokochukin.co.jp/report/doko/pdf/cb15other1104.pdf