拙速すぎ、もっと各界の意見を 消費者契約法見直し―同友会

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経済同友会は、内閣府消費者委員会・消費者契約法専門調査会が8月に公表した消費者契約法の見直しに関する中間取りまとめに対する意見を公表。民法(債権法)や会社法の改正のための長期の準備時間や慎重・広範な議論と比べ、今回の大改正がいかにも拙速に行われようとしている感は否めないとし、もっと時間をかけ、各界各方面からの意見を聞き、また科学的な立法事実の検証および経済政策全体との整合性を図る作業を行うべきだと要望した。

同友会は、見直しにあたっての同調査会の基本的考え方は「消費者」対「事業者」という二項対立モデルを元にしているとし、そうした考え方には限界があると批判。法制化よりも法執行・運用によるきめ細やかな対応、「国民経済の健全な発展」という視点から十分な議論―を求めた。

また、中間取りまとめの問題点として、一般と特殊の混同が散見され、公法規制との整合性に関する検討が不十分だとも指摘。「現実の経済社会では『消費者』も『事業者』も、取引状況における立場の二面性を表現したものに過ぎない。両者間における情報とリスクのバランスを欠いた法制を導入すれば、事業者として過重な負担がかかり、ひいては消費者としての経済活動をも阻害する危険性がある」などと懸念を表明した。
■参考:経済同友会|消費者契約法見直し「中間取りまとめ」に対する意見|

http://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2015/151021a.html