日本の伝統工芸、可能性と方向 財務総研が直近の講演公表

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財務総合政策研究所は、研究所内講演会で行われた「日本の伝統工芸の可能性と今後の方向性―和食器のサブスクリプションサービス等を通じて―」と題する直近の講演内容を公表した。講演したのは、伝統企業のビジネスプロデュースを手掛ける「株式会社Culture Generation Japan」の堀田卓哉代表取締役。堀田氏は、伝統工芸品市場の現状や将来に向けた戦略、月額制で日本全国の和食器を組み合わせて利用できるサブスクリプションサービス「CRAFTAL」の可能性などについて多くの写真やイラスト、データを用いて解説した。

堀田氏は、伝統工芸品の生産額は1983年の5410億円をピークに年々減少、2015年には1020億円と最盛期の2割程度にまで縮小したと指摘。こうした状況に立ち向かうため工芸品の産地がとるべき戦略には、高付加価値化型、新規需要開拓型、事業改革型の3種類があり、成功事例として「有田ポーセリンラボ」や「神戸マッチ」などを挙げた。CRAFTALに関しては、メインターゲットとなる東京・大阪・愛知の飲食店2万2462店舗で平均利用費用が月当たり5万円とした場合、年間約130億円の国内市場が存在しているとして、その将来性を強調した。

■参考:財務総合政策研究所|「日本の伝統工芸の可能性と今後の方向性-和食器のサブスクリプションサービス等を通じて-」|

https://www.mof.go.jp/pri/research/seminar/lmeeting.htm