中小企業庁は新着情報として「サプライチェーン事業承継に関する情報」をホームページに掲載した。サプライチェーン事業承継とは、取引先や販売先が後継者不在等で廃業してしまうことを防ぐため、自社でその取引先の事業を承継するほか、事業承継に向けた働きかけ(支援機関の紹介等)を行い、サプライチェーンの維持・発展を実現することを指す。連鎖廃業については原材料提供事業者が経営危機に陥ると、取引している加工事業者は次々に廃業や経営危機に追い込まれ、その先の卸売事業者まで巻き込む姿をイメージしている。新着情報は、サプライチェーン事業承継を中小企業経営者らに知ってもらうための啓発チラシを掲載。まず、取引先の事業承継に目を向けることが必要で、サプライチェーンを担う事業者が廃業することで地域産業全体の事業継続に大きな影響を及ぼす可能性があるとしている。次に自社を取り巻く取引先の事業承継を把握し、取引先と対話して事業継承の準備状況を整理する。その上で、各取引先に対する具体的な事業承継支援の検討に入るという流れを説明。支援の例として各都道府県に設置されている事業承継・引継ぎ支援センター等の紹介や取引先に対してM&Aを打診、自社で取引先の事業を承継することなどを挙げた。
■参考:中小企業庁|サプライチェーン事業承継について|
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/implement_business_succession.html#a6