焼肉店の倒産、過去最多更新 今年初の50件超えも

LINEで送る
[`yahoo` not found]

帝国データバンクは「2024年1-9月の焼肉店の倒産動向」を発表した。それによると、同期に発生した焼肉店経営事業者の倒産(負債1000万円以上)は39件に達し、過去最高だった19年通年の件数(26件)を大幅に上回った。同社は「個人営業など小規模店の廃業を含めれば、実際はより多くの焼肉店が市場から退出した」とみている。今後も輸入牛肉など原材料価格の高止まりが続き、電気・ガス代や人件費など店舗運営コストの負担増も加わるなど厳しい環境が続くとみられ、「24年の焼肉店倒産は年間で初めて50件を超える可能性もある」(同社)。

焼肉店を巡る24年の経営環境は、使用される食材が軒並み高騰する一方で、他の外食メニューに比べると客単価の高い焼肉店では、物価高騰による節約志向の高まりも背景に、客離れを警戒して「これ以上の値上げがしづらい」など大幅な価格転嫁が難しいという。その結果、「大量仕入れなどの低コスト運営を強みとしたリーズナブルな価格設定が可能で、ファミリー層などの支持を集める大手チェーン店と、厳しいコスト競争に耐え切れない中小零細店での格差が広がっており、24年に倒産した焼肉店のほとんどが個人店や資本金1000万円未満の企業だった」(同社)。

■参考:帝国データバンク|「焼肉店」の倒産動向(2024年1-9月)|

https://www.tdb.co.jp/report/industry/50yb3aj024/