マーケティングリサーチを手掛ける株式会社MSSは、貸金業利用者に関する調査・研究を報告書としてまとめ、公表した。調査は全国の18~70代の男女が対象。報告書によると、無登録業者(ヤミ金融)を利用した経験があるのは3年以内借入経験者で14.2%を占め、借入残高が年収の3分の1を超える者で35.2%、年収の3分の1以下で26.4%となり、借入残高が多い者ほどヤミ金融を利用しているケースが多いことが分かった。
ヤミ金融とは貸金業規制法に基づき、国(財務局)か都道府県の登録を受ける必要があるにもかかわらず、無登録で貸金業を営む業者を指す。SNS等を利用した個人間融資、クレカ現金化等も含まれる。利用経験者を職業別に見ると、学生が33.3%、公務員(教職員含む)が32.4%、経営者・役員26.7%の順。
ヤミ金融利用の理由として挙げられているのは「借入れが限度額に達して正規の金融機関から断られた」が36.3%、「借入れは限度額に達していなかったが、正規の金融機関に断られた」が27.2%と上位を占めている。ヤミ金融との接触のきっかけは「インターネット広告を見て問い合わせた」が36.8%と、ヤミ金融からの借入経験者の中では群を抜いて多いことが分かった。
https://www.fsa.go.jp/common/about/research/20240711-2/20240711.html