経済産業省は、2040年ごろに向けて人口減下でも一人一人が豊かになれる日本の将来見通し(シナリオ)と、これに沿って足下で今後検討が必要となる施策を「経済産業政策新機軸部会第3次中間整理」として取りまとめた。足下の日本経済には「国内投資の拡大」や「賃金の上昇」といった潮目の変化が生じているが、その変化を継続させていくには、国内に広がる人口減少を起点とした将来悲観を払拭、企業や個人の長期目線で前向きな挑戦を後押しして日本の将来期待の醸成を図ることが重要とし、計7回にわたり議論を続けてきた。
中間整理によると「新機軸」で示した新たな考え方・やり方で進んだ場合、持続的成長に必要なのは、需要が増加し供給が強化されて更に需要が増えるという循環で、需要と供給の循環を結び付けるのは投資・イノベーションであると指摘。社会課題解決を起点とした高付加価値分野で新たな需要を喚起するとともに、それを満たす供給側への投資・イノベーションが必要。持続的な所得向上は個人消費の需要喚起にもつながっていく。また、日本企業はフルラインナップのものづくりネットワーク、生活・文化・コンテンツの魅力などの強みを活かして世界と勝負し、生活を豊かにする挑戦に取り組むことになるという。
■参考:経済産業省|経済産業政策新機軸部会第3次中間整理を公表します|
https://www.meti.go.jp/press/2024/06/20240607003/20240607003.html