中期的な経済財政の枠組み議論 30年度まで想定―諮問会議

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政府はこのほど開いた経済財政諮問会議(首相の諮問機関)で、中期的な経済財政の枠組みについて議論した。同会議で民間議員は人口減少が本格化する2030年度までを期間として、持続可能な経済社会の実現を軌道に乗せるため、経済・財政・社会保障を一体とした政策の基本方針を定めるとした。

その上で(1)実質1%を上回る成長(2)財政健全化目標の旗を下ろさない(3)歳出改革努力継続―の3つを柱とし、必要な政策方針をまとめるべきだと提言した。

提言は実質1%を安定的に上回る成長の実現に向け、生産性向上、労働参加拡大、出生率向上等に取り組む。さらに需給両面で成長を支えるため、GXや経済安全保障、人への投資等について中長期の計画的な投資を推進する政策運営を行い、積極果敢な民間投資を喚起。財源に関しても一体的に検討し、多年度でバランスをとるべきだとしている。

「金利のある世界」への移行や大規模な政策対応を必要とする有事への備えが必要となる中、財政に対する市場の信認が揺るがぬよう現行の財政健全化目標(25年度の国・地方を合わせたプライマリーバランスの黒字化など)の旗は下ろさず,新たな計画期間中における適切なフロー目標を設定し、財政健全化努力を継続する必要があるなどとした。

■参考:内閣府|第7回経済財政諮問会・(1)中期的な経済財政の枠組み(2)経済財政運営と改革の基本方針(骨子案)について|

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2024/0604/agenda.html