帝国データバンクは「２０２４年度の賃上げ実績と初任給の実態アンケート」結果を発表した。それによると、企業の７７.０％が賃上げを実施したが、「賃上げ率５％未満」は６７．７％と３社に２社に上っていることが明らかになった。一方、連合の目標である「５％以上」を実現した企業の割合は２６．５％にとどまった。
このアンケートは４月５日から１５日までインターネットを通じて実施、有効回答企業数は１０５０社だった。
規模別に賃上げをした企業の割合を見ると、「大企業」は７７．７％、「中小企業」は７７．０％とほぼ同水準だったが、「小規模企業」は６５．２％で、全体（７７．０％）を１１．８ポイントも下回った。２４年度入社における新卒社員の採用状況について尋ねたところ、「採用あり」は４５．３％だった。規模別に「採用あり」の割合を見ると、「大企業」は７６．２％と全体（４５．３％）を約３０ポイント上回った。
一方、「中小企業」は４０．９％、「小規模企業」は２３．７％で、いずれも全体を大きく下回った。新卒社員の採用がある企業に対して、初任給の金額を尋ねたところ、「２０万～２４万円」が５７．４％でトップ、次いで「１５万～１９万円」が３３．３％。「２０万円未満」の割合は３５．２ ％と、３社に１社だった。
■参考：帝国データバンク｜＜緊急調査＞2024年度賃上げ実績と初任給の実態アンケート｜
