GCの評価期間の起算日など 監査基準改訂に向け検討へ

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企業会計審議会(会長:徳賀芳弘京都先端科学大学副学長、京都大学名誉教授)は3月12日に総会を開催し、経営者による継続企業の前提の評価、当該評価に対する監査手続の強化や、不正に関する監査基準の改訂に向け、今後、監査部会で検討を行うことを決めた。

国際監査・保証基準審議会では、現在、ISA570(継続企業)の改訂に向けた検討が行われている。昨今の世界各地で生じた企業の破綻、不祥事、戦争、パンデミックなどにより、継続企業の前提(GC)に対する関心が高まっていることを踏まえたものであり、改訂案は今年12月に最終化される予定だ。

具体的には、GCの評価期間の起算日を現行の「期末日」から「財務諸表の承認日」へ見直すこととしている。また、ISA240(不正)の改訂に向けた検討では、(1)監査において識別された不正又は不正の疑いへの対応に関する規定の新設(2)「監査上の主要な検討事項」(KAM)の記載が求められる企業に不正に関するKAMの記載を要求することなどが行われる予定だ(2025年3月に最終化予定)。

日本においても、国際監査・保証基準審議会の検討状況を踏まえ、継続企業の前提及び不正に関して監査基準を改訂する方向で検討を行うとしている。

■参考:金融庁|企業会計審議会総会 議事次第|

https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kigyou/siryou/kaikei/20240305.html