経済産業省はこのほど、経済安全保障に関する官民の戦略的対話を本格化するにあたり、経済安全保障に関する産業・技術基盤を強化するための取組の方向性と内容をパッケージとしてまとめ公表した。
国際的に経済的威圧などのリスクが高まるなか、報告書は、○基本的考え方○現状把握と基本的対応方針○各政策領域における取組((1)産業支援策(2)産業防衛策(3)国際枠組みの構築)を柱建てとして、各省庁との連携の枠組みを作り、産業界との対話も効果的に実施し一体的に進めていくとした。産業支援分野の具体的な取り組み例として、技術優位性確保のためのサプライチェーン強化を前提に、a)コンピューティング b)クリーンテックc)バイオテックd)防衛・宇宙産業を挙げ、多様性・自律性を確保するために、a)過剰依存への対応b)グローバルサウス連携c)データ利活用能力及びインテリジェンスの高度化を挙げている。
また、これからの研究開発支援の在り方や、産業人材の確保については、質・量・地理的な不足偏在の解消、グローバルワイドな高度人材の育成、高度外国人材の活用および友好国や地域間の人材補完を挙げつつ、他国の政府活動による影響を受けるリスクとの間に一定の緊張関係があることを意識すべき、としている。
■参考:経済産業省|「経済安全保障に関する産業技術基盤強化アクションプラン」を取りまとめました|
https://www.meti.go.jp/press/2023/11/20231102002/20231102002.html