Weeklyコラム 誰でも同じ心境になる

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有名な別分野の3人(例えば、儒教の孔子、道教の老子、仏教の釈迦)が、ツボの酢をなめて同じ顔(酸っぱくて口をつぼめている)をしている東洋画の「三酸図」というものがあるそうだ。立場が違っても、同じ物には同じ反応になるという教えである。

直接に商品やサービスを会社や個人宅に売込む営業等は、一般にストレスの大きい仕事とされる。個人差が大きいが、最初は会社の受付に行く勇気が無く、訪問先の周辺を何周もしたと言うような話も聞く。つまり、社名や自分を名乗って用件を言う事が恥かしいのである(時には恐怖である)。最初は大抵先輩等が同行するが、小学生が父兄同伴で入学式に行く心境かもしれない。何と自分は臆病で弱い人間と悲観する。上からは気を大きく持てとか、もっと堂々と行けとか言われても恥かしいのである。

冒頭「三酸図」の教訓に戻るが、誰であっても真剣な気持ちで自己を売込む時は、恥かしかったり、恐怖心を抱いたりするものだ。誰でも酢をなめて酸っぱい顔をするなと言われても無理だ。要は、初心者が営業活動をするような時は、恥かしいという気持ちを無くす事ではなく、震えながらでも良いから実行に突入する事だ。交渉の相手は、恥かしがる営業マンを見て好印象を持つかもしれない。