困難が予想されるような仕事、又は不愉快な仕事(例えば苦情処理)は、つい着手が遅くなるものである。また、日常の仕事であっても、元気が無かったり気分が塞いでいたりすると、仕事の着手に躊躇することがある。
極端な場合は、午前中にすべき仕事を先送りして夕方にようやく着手したり、何回も一日延ばしを繰り返したりする。一日延ばしは、計画の実行に着手しないで立ち消えにする最大要因かもしれない。仕事の成果は、決めた事を迅速に実行する事で生まれる。
一般に困難な仕事や不愉快な仕事は、実行すれば大きな成果になるだろう。そこで、仕事の着手に躊躇した時は、一般に最大の原因となる「その仕事をする気分にならない」を振り払う事が必要である。仕事はその日の気分に左右されず、予定に従って行動本位で着手することが確実な成果を上げるコツである。
具体的な手法の例として次のようになる。企画書や報告書等を書くような仕事であれば、内容の良悪に関係なく1行でも書き始める。アポイントメントを取るような仕事であれば、電話を掛けて取敢えず1件でも獲得する。準備の時間に制限を設けて、着手の時刻を厳守する。午前に着手する予定を午後(しかも終業時間の間際)や翌日に先送りするような悪癖を絶対しない、等である。