フューチャーデザインの可能性 財務省が広報誌で特集

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財務省は、広報誌「ファイナンス」今月号で、「将来世代の視点で考える財務省の新しい取組―フューチャーデザイン―」を特集した。

持続可能な社会を実現するための政策決定の手法として注目されるフューチャーデザイン(FD)では、未来を想像し、そこに生きる人たちの立場になってみることで持続可能な選択を意識しやすくなる。地域社会が抱える問題を解決するために活用され始めており、最初の実践例である岩手県矢巾町では「2060年矢巾町ビジョン」策定の際に用いられ、参加者が「現在世代」「仮想将来世代」に分かれ、それぞれの立場からビジョンを描いた。仮想将来世代が入ることで「矢巾町の利益だけではなく、地域・社会全体の最適性の視点から議論を展開する」「より時間のかかる複雑な課題の解決にこそ優先度を高める判断をする」こと等が可能になったという。

財務省の主計局調査課ではFDの可能性を探るためワークショップを開催した。今年4月のテーマは「少子化」、企業からの参加も得た。一方、東北財務局盛岡財務事務所では、令和3年度より「財政教育プログラム」にFDを取り入れた。今年2月には岩手県立不来方高等学校で出前授業を行い、生徒が未来人となって現在の日本にメッセージを送るワークなどを行った。

■参考:財務省|持続可能な選択をするために将来世代の視点で考える財務省の新しい取組―フューチャーデザイン―(広報誌「ファイナンス5月号」特集)|

https://www.mof.go.jp/public_relations/finance/202305/202305c.pdf