R2年度税制改正大綱(3) 海外不動産の節税対策に規制


不動産関係では、低未利用地を売却した際の長期譲渡所得の特別控除が創設される。

保有期間が5年超の土地を売る場合の譲渡所得には所得税と住民税が計20%かかるが、この譲渡所得を最大100万円まで控除できるようになり、最大20万円の税が軽減される。売却額500万円以下の土地が対象で、家ごと売った場合も含まれる。2022年までの時限措置で、手放す際のコストを下げ土地の流通を促すのが狙い。

一方、国外中古建物の不動産所得の損益通算の特例が創設される。日本の建物よりも長く使用が可能な海外不動産でも、税務上は日本の法定耐用年数が基準となるため、中古購入で多額の減価償却費を計上し、損益通算により所得税額を減少させる節税策が近年問題視されていた。改正では、国外中古建物(「簡便法」「一定の書類の添付がない見積法」で減価償却費を算定)の賃貸で、不動産所得の金額の計算上、損失の金額が生じたときは、建物の減価償却費に相当する金額(X)は生じなかったとみなすこととなった。その建物を譲渡した場合の譲渡所得の計算では取得費からXを控除しないこととなり、Xと給与所得や事業所得を通算しての税額軽減はできなくなる。令和3年以後に生じた国外不動産所得の損失に対して適用される。

■参考:財務省|令和2年税制改正の大綱(令和元年12月20日閣議決定)|

https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2020/20191220taikou.pdf