破産法42条2項の適用ある 株式差押え命令取消し―最高裁

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債務者が保有する株券が発行されていない株式の差し押さえ命令を得た債権者(抗告人)が売却命令に基づき売却したあと、配当表記載の抗告人ほか1名の配当額について配当異議の訴えが起され、配当額に相当する金銭が供託された。供託の事由が消滅する前に債務者が破産手続き開始の決定を受け、破産管財人が執行裁判所に差し押さえ命令の取り消しを求める旨の上申書を提出。差し押さえ命令に係る強制執行の手続きが破産法42条2項本文により破産財団に対しては効力を失うことを前提に、執行裁が職権により命令を取り消す旨の決定をした。

この場合、同項本文の適用があるか否かが争われている事案で最高裁第二小法廷は、抗告を棄却した。

最高裁は▽供託の事由が消滅した時は、 裁判所書記官が供託金について配当等の実施としての支払い委託を行うことが予定されている▽供託金は、支払い委託がされるまでは、配当等を受けるべき債権者に帰属していない▽この場合における強制執行の手続きは、売却命令により執行官が売得金の交付を受けた時にはもとより、その後も支払い委託がされるまでは終了していない―と説示。それまでの間に債務者が破産手続き開始の決定を受けた時は、42条2項本文の適用があるとの判断を示した。

■参考:最高裁判所|株式差押命令取消決定に対する執行抗告棄却決定に対する許可抗告(平成30年4月18日・第二小法廷・棄却)

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=87689