Weeklyコラム 手紙とメール

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IT化(IT技術活用でアナログ作業をデジタルに移行)により、10年後20年後に消える仕事が、マスコミで報道されている。例えば、スーパーのレジ係、銀行等の窓口業務等は、既に大きく減少しつつある。また、私的生活で利用する手紙の多くは、メールその他のツールに置き換わっている。

パソコン・携帯電話等の登場以来、手紙やはがきは年々減少しているが、将来利用出来なくなる恐れがあるだろうか。社団法人Xの理事長さんは、面談や名刺交換をした後、必ずはがきを出す。筆者も初対面後に戴いた事があるが、大変良い印象と親しみを抱いた。また、新卒のYさんから、就職を決める時に行った経験を聞いた事がある。履歴書提出は義務であったが、面接試験の際に社長あての手書き手紙を提出して、就職希望の動機等を伝えた。入社後に担当者から聞いた話であるが、採用枠残り一人の選考に迷っていた時、社長の決定で大勢の中からYさんが選ばれたという。

IT化は現代ビジネスの中で、非常に重要な役目を果たしている。反面、個人間でやり取りする手紙やはがきは、メールが登場以来じり貧である。だからこそ、人々は目立たない、かつやや手間暇がかかる情報ツールで意向を伝える手段が、相手に親しみや優しさを抱かせるのではなかろうか。