知的財産の一層の活用後押し 不正競争防止法等一部改正へ

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「不正競争防止法等の一部を改正する法律案」が閣議決定され第211回通常国会に提出された。知的財産の分野におけるデジタル化や国際化の更なる進展などの環境変化を踏まえ、スタートアップ・中小企業等に向けた知的財産を活用した新規事業展開の後押しが狙い。概要は以下の通り。

(1)デジタル化に伴う事業活動の多様化を踏まえたブランド・デザイン等の保護強化:○先行商標権者の同意があり出所混同のおそれがない場合には登録可能に。○自己の名前で事業活動を行う者等がその名前を商標として利用できるよう、氏名を含む商標も一定の場合に、他人の承諾なく登録可能に。○デジタル空間における他人の商品形態を模倣した商品の提供行為も不正競争行為の対象とし、差止請求権等を行使できる。○不正競争防止法について、損害賠償訴訟で被侵害者の生産能力等を超える損害分も使用許諾料相当額として増額請求を可能とする。○特許法、実用新案法および意匠法について、一定の場合に特許権者の意思によらず他者に実施権を認める裁定手続において、提出書類に営業秘密が記載された場合に閲覧制限を可能に。

その他(2)コロナ禍・デジタル化に対応した知的財産手続等の整備(3)国際的な事業展開に関する制度整備、等改正案にもりこまれた。

■参考:経済産業省|「不正競争防止法等の一部を改正する法律案」が閣議決定されました|

https://www.meti.go.jp/press/2022/03/20230310002/20230310002.html