収益不動産の消費税控除巡り 再販事業者が敗訴-最高裁

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被上告人(納税者側)は、本件各課税期間において、事業として転売目的で、全部又は一部が住宅として賃貸されている建物合計344物件を購入。本件各課税期間の消費税等について、個別対応方式により、課税対応課税仕入れに区分されることを前提に、本件各課税仕入れに係る消費税額の全額を控除対象仕入税額として申告をした。

課税庁は、本件各課税仕入れは住宅の貸付けにも要するものであり、控除対象仕入税額は全額ではなく、課税売上割合を乗じて計算した金額となるなどとして、本件各更正処分及び本件各賦課決定処分をした。税務当局は、平成7年当時は、将来的に全て分譲する住宅の購入は、課税対応課税仕入れに該当するとしていたが、平成17年以降、共通対応課税仕入れに該当する旨の見解が採用されていた。

原審は、税務当局は従来の見解を変更したことを納税者に周知するなどの措置が必要であったとして、被上告人に「正当な理由」があるとした。最高裁判所は、国税通則法65条4項にいう「正当な理由」として、真に納税者の責めに帰することのできない客観的な事情や、過少申告加算税を賦課することが不当又は酷になる場合にはあたらないと説示、上告人敗訴の部分を破棄、控訴を棄却した。

■参考:最高裁判所|課税仕入れに係る消費税額の全額を当該課税期間の課税標準額に対する消費税額から控除したことにつき国税通則法にいう「正当な理由」があると認めることはできないとされた事例(令和5年3月6日・第一小法廷)

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=91826