Weeklyコラム 勤続表彰の現状と将来

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会社の就業規則を見ると、後ろの方に表彰制度の章があり、大抵その中に永年勤続表彰が記載されている。一般に、社員は労働時間・残業・賃金・休日の規定等には強い関心を抱くが、勤続表彰はよく知らない。

多くの会社は、一定年数又は定年まで勤続した社員に感謝の気持ちを込めて、賞状・記念品・賞金等を授与して表彰する。これまで見た事がある就業規則によれば、事例として次のような表彰内容があった。

(1)10年毎に3日間の休暇と旅行券5万円分を授与する(2)30年勤続すると、1週間の休暇と30万円の賞金を授与する(3)10年勤続した者は職務階級を1ランク自動的に昇格表彰する。以後も同様に表彰する(4)勤続3年毎に5日間のリフレッシュ休暇と賞金5万円を授与する、等。

勤続表彰は、近年労働環境の変化として終身雇用や年功序列の制度が崩れ、離職率の低下策や労働意欲の向上策として存続している。また、能力等に関係なく、勤続年数を基準に公平な処遇をするものである。 勤続表彰制度の現状は、永年勤めた社員への感謝を示す福利厚生が主目的である。しかし、将来的には定着率向上や心身を守る処遇の一分野になるのではなかろうか。例えば、一定年数毎のリフレッシュ休暇や金銭支給する等はその典型かもしれない。