円安で8割の企業がコスト増卸売や製造、大きな負担に

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帝国データバンクは「円安に関する企業の影響調査」結果を発表した。

それによると、円安傾向により自社の企業活動にどのような影響を与えているか尋ねたところ、仕入れ価格上昇、燃料費や光熱費上昇など「コストの増加」が77.7%と約8割に達した。「コストの増加」以外の影響では、消費者による「国内における買い控え」や「販売価格への転嫁が進んだ」(ともに12.0%)とする企業も1割程度あった。一方、プラスの影響として、大企業を中心に「為替差益が発生」が5.7%あった。同調査は2022年8月5日から8日まで、インターネットで実施、有効回答企業数は1763社だった。

コスト増加の割合を業界別に見ると、「卸売」が85.1%で最も高い。以下、「製造」(83.7%)、「運輸・倉庫」(83.2%)、「小売」(81.2%)などが続く。「卸売」のなかでアパレル製品を取り扱う「繊維・繊維製品・服飾品卸売」は93.8%で、9割を超えた。企業からも「急激な円安進行のため、販売先への価格転嫁が難しく、仕入れ先とのコスト調整が可能かどうか交渉中」(男子服卸売)や「大手通販に衣料を卸しているが、価格転嫁が全く進まない」(婦人・子供服卸売)といった厳しい声が聞かれた。

■参考:帝国データバンク|円安による企業業績への影響調査|

https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p220805.html