令和3年中の労働災害による死亡者数が対前年比増加となり、これまで3年連続で過去最少を記録した流れから一転したことが明らかになった。第13次労働災害防止計画の実施中のこの結果は国としても看過できない事態と言えるだろう。
厚生労働省は労働災害防止に向け、8月1日から令和4年度「『見える』安全活動コンクール」を実施する。労働災害防止に向けた事業場・企業の取組み事例を募集・公開し、国民からの投票等により優良事例を選択する。このコンクールは、安全活動に熱心に取り組んでいる事業場等が国民や取引先に注目される運動「あんぜんプロジェクト」の一環として実施されるもので、平成23年度より実施しており、今年度で12回目となる。
「見える」安全活動とは、通常は視覚的に捉えることができない事業場等に潜在する危険や有害性について可視化(見える化)し、それにより効果的な労働災害防止策に取り組むことを目指している。その結果、自社の安全活動を企業価値(安全ブランド)の向上に結びつけ、一層、労働災害防止に向けた機運を高めることも狙いとしている。応募事例は「あんぜんプロジェクト」のホームページに掲載、投票の結果等に基づいて優良事例が決定される。
■参考:厚生労働省|令和4年度「『見える』安全活動コンクール」を実施します|
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26951.html