東京商工リサーチは2022年上半期(1-6月)の飲食業倒産(負債1000万円以上)を集計、このほど発表した。それによると、同倒産件数は237件(前年同期比28.1%減)で、過去20年間で最少だった。
コロナ禍での各種資金繰り支援の効果に加え、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の解除で通常営業が広がり、飲食業倒産は低水準で推移した。ただ、飲食業倒産に占める新型コロナ関連倒産は141件(同3.4%減)で、全体の約6割(59.4%)を占めた。構成比は前年同期から15.2ポイント上昇した。
業種別では最多が「酒場・ビヤホール(居酒屋)」の61件(同22.7%減)だった。以下、「食堂,レストラン」の51件(同1.9%減)、「専門料理店」の47件(同48.3%減)、「喫茶店」の21件(同38.2%減)などが続く。居酒屋がトップになったのは過去20年間で初めて。資本金別では、個人企業を含む「1000万円未満」が191件(構成比80.5%)、負債額別は「1億円未満」が199件(同83.9%)といずれも8割を超えた。ただ、資本金「1億円以上」が3年ぶりに発生、負債「50億円以上」が2件(前年同期ゼロ)発生するなど倒産企業の規模は中堅まで広がっている。
■参考:東京商工リサーチ|2022年上半期飲食業倒産、過去20年間で最少 コロナ関連は全体の約6割に上昇|
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20220707_01.html