「いじめ・嫌がらせ」また最多 個別労働紛争解決制度施行状況

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解雇や労働条件の引下げについては減少または現状維持が続くものの、職場におけるいじめや嫌がらせが一向に減らない。そのような労使間トラブルについては個別労働紛争解決制度がある。

個々の労働者と事業主との間の労働条件や職場環境などをめぐるトラブルを未然に防止し、早期に解決を図る制度だ。「総合労働相談」、都道府県労働局長による「助言・指導」、紛争調整委員会による「あっせん」の3つの方法がある。

厚生労働省が公表した令和3年度個別労働紛争解決制度施行状況を見ると、総合労働相談は対前年度比3.7%減。助言・指導申出は7.1%減、あっせん申請は11.6%減となったが、総合労働相談は14年連続で100万件超で、労使間トラブル件数の高止まりが懸念される。

民事上の個別労働紛争の相談、助言指導申出、あっせん申請の全項目で「いじめ・嫌がらせ」の件数が引き続き最多となった。個別労働紛争で10年連続、助言指導で9年連続、あっせんでも8年連続で最多となり、一向に減少する兆しが見えない。

同省では労働相談への適切な対応に努め、助言・指導及びあっせんの運用を通じ、個別労働紛争の未然防止と迅速な解決に向けて取り組むとしている。

■参考:厚生労働省|「令和3年度個別労働紛争解決制度の施行状況」を公表します|

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/newpage_00108.html