Weeklyコラム 非正規労働者と晩婚化

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日本においては、平均結婚年齢(初婚)が年々上昇している。1995年は男子28.5歳、女子26.3歳であったが、2020年には男子31.0歳、女子29.3歳になった。

一定年齢になっても結婚しない晩婚化も進んでいる。例えば、30~34歳の未婚率は、1995年は男子37.3%、女子19.7%であったが、2015年には男子47.1%、女子34.6%になった。原因の一つは一般に収入が低く、雇用不安定な非正規労働者の急増である。晩婚化は、結婚したくない人が増えたわけではなく、結婚するための経済的条件や将来設計が描けない人が増えている事だ。

国は主に少子化対策を既婚者に実施しているが、実は結婚したい人の要望や政策改善が先決である。日本においては、50年以上前から農家や商店に嫁が来ないという悩みがあった。男子には気の毒であったが、日本全体の経済・人口・福祉等を害するものではなかった。一般に女子は自分より収入の高い男性を結婚相手として見つけるが、非正規労働者が増えて相手が減少してしまった。コンビニ・飲食・観光等は、多くの非正規労働者の支えによって大発展した。しかし、格差解消の政策を大胆に実施しなければ、社会基盤である家族制度・人口適正化・老後福祉の安定はなかろう。