「貧と富は偶然ではない。富には必ず要因があり、貧にも要因がある。富は節倹(質素、節約して暮らす)なる所と勉強(努力工夫)する所に集まる」等と言われる。貧富の要因を正確に分析しようとすれば複雑困難であるが、ここではその要因と思われる事を簡略に取り上げてみる。
その第1は、身の回りと環境の整理整頓である。昔から人が貧乏から脱出するコツは、家内や庭の清掃を十分にする事と言われる。貧は散らかった所に集まるらしい。ビジネスにおいても、取引先の信用状況を調査する際は、決算書や資金繰り等を調べる前に、事務室・駐車場等の清掃状況や従業員の身だしなみ等を確認する方が先決である。処分したい家屋や土地は、片付け・クリーニング・草刈り等を真っ先に行う事だ。
第2は、収入分に応じた暮らし(収益に応じた経営)をする事である。月100の収入で月々10の貯蓄をする人もいれば、月200の収入で月々20の借金をする人もいる。高収益の会社であっても、収益以上の経費支出があれば必ず貧しくなる。第3は、この世は全てのもの(景気・気候・仕事・健康等)が、日々移ろい行く事を日常意識出来るか否かである。平穏な日常に感謝し、天変地異や景気変動の影響等の変化に備えておく心構えが大切だ。