経済同友会は「人間及び人間社会の本質的欲求と企業経営」と題する企業白書を公表した。
白書は第1部(提言)人間及び人間社会の本質的欲求と企業経営―非連続な感興変化と継続的価値創造―、第2部(事例)経営者ヒアリングなど4部構成。第1部は第1章 人間社会の持続性と企業の継続性、第2章 人間及び人間社会の本質的欲求と企業の価値創造、第3章 企業の継続的価値創造力の強化、第4章 価値創造環境の整備―からなる。
第1章は、企業の原点は、人間と人間社会、それらの本質的欲求を真に理解し、「継続的な価値創造力」を備えることにあるだけでなく、人々に対して価値創造の場を「継続的に提供」することにあると定義。価値創造の継続には非連続な環境変化の中で新たな価値創造の源泉を見出す必要があるとし、非連続な環境変化の中で企業に変革を迫る代表的なものがデジタル技術の進展との認識を表明。日本の経営者の「デジタル・ディスラプション(既存のものを破壊するような革新的なイノベーション)」に対する危機感は世界に比べて低いと指摘。ゲームチェンジが起きるグリーンも、したたかにゲームチェンジを起こす側に回らなければ、デジタルに続く「ディスラプション」の波に飲み込まれる可能性があると警鐘を鳴らした。
■参考:公益社団法人経済同友会|第18回企業白書・人間及び人間社会の本質的欲求と企業経営|
https://www.doyukai.or.jp/whitepaper/articles/220111_1720.html