コロナウィルス感染症再拡大 テレワーク実施率は上昇するか

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コロナウィルス感染症拡大や働き方改革の進展の中で重要性が高まったテレワークだが、コロナウィルス感染者の減少に伴い下火になりつつあるのが現状だ。

通勤電車は再び混雑し始め、オフィス街にも人が戻っている。テレワークは感染症拡大防止の観点のみならず、育児と仕事の両立など、ワーク・ライフ・バランスの向上、生産性の向上、雇用創出につながるメリットがあると政府としては推奨しているが、笛吹けど踊らずの状況だ。

学校法人産業能率大学総合研究所が行った、従業員数100人以上の上場企業に勤務して部下を1人以上持つ課長を対象にした調査によると、約8割の職場でテレワーク制度が導入済みとなっている。テレワーク制度が導入されて変化したことのトップは「部下の労務管理が難しくなった」が35.7%で最多となった。そのほか、「部署内の情報共有が難しくなった」が30.8%、「部下の人事評価が難しくなった」が23.9%となるなど、多くの管理職が労務管理上の悩みを抱えている実態が明らかになった。

一方で、「職場の生産性が向上した」が7.4%にとどまるなど、メリットよりデメリットが際立つ結果となった。今後、政府の思惑通りテレワーク実施率が上昇するかは不透明な状況だ。

■参考:産業能率大学総合研究所|上場企業の課長のテレワーク利用状況調査|

https://www.sanno.ac.jp/admin/research/tel_kachou2021.html