退職所得として取り扱い可 定年制度改定企業の一時金支給

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定年制度を改定、定年を延長した企業が、改定前から在籍していた一部の従業員に対して延長前の定年に達した時に支払う一時金の所得区分について、退職所得として取り扱って差し支えないか文書で事前照会した。

東京国税局は11月11日付で退職手当等に該当、退職所得として取り扱って差し支えないと回答した。

同社の場合、従来の定年は満60歳に達した月の末日。新制度は60歳から65歳までの間で従業員が選択したいずれかの年齢に達した月の末日。従来は60歳の翌月末までだった退職一時金の支給も、原則として選択定年年齢に達した月の翌月末までとなった。ただし60歳に達した月の翌月末までに支給を希望する従業員には、選択定年年齢にかかわらず退職一時金の代わりに一時金を支給する。同一時金は本来の退職所得とはいえないが、所得税基本通達30―2(5)《引き続き勤務する者に支払われる給与で退職手当等とするもの》に定める給与に該当するか。

同社は▽退職一時金を前提に生活設計をしてきた希望者の事情を踏まえ、旧定年時に精算を行うもの▽旧退職一時金は、長期間の勤務に対する報償と旧定年時以後の生活保障としての性格を有す。本件一時金も同様―などと理解、「相当の理由がある」と判断した。当局もこれを是とした。

■参考:国税庁|定年を延長した場合に一部の従業員に対してその延長前の定年に達したときに支払う一時金の所得区分について|

https://www.nta.go.jp/about/organization/tokyo/bunshokaito/gensenshotoku/211111/index.htm