重加算税賦課要件、満たさない 第三者が独断で作成―審判所

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審査請求人が所得税等の修正申告を行ったところ、原処分庁が▽請求人から確定申告書作成の依頼を受けた第三者が事実を仮装して申告書を提出した▽第三者のこの行為は請求人の行為と同視できる―として重加算税の賦課決定処分を行った。

請求人が申告書について、第三者が独断で作成したものだとして過少申告加算税相当額を超える部分の取り消しを求めた事案で国税不服審判所は3年3月24日付で、第三者が何ら根拠のない金額を必要経費として記載した試算表は、第三者が申告書を作成するためだけの一時的な補助資料の域を出ず、その作成が過少申告行為とは別の隠ぺい又は仮装行為に該当すると認めることは困難だとして賦課要件を満たさないと裁決した。

問題の申告書は、請求人がキャバクラ店でホステス業を営んでいた当時のもの。請求人は申告書の作成と提出を常連客に依頼、関係書類等を手交し、手数料等を支払ったが、常連客は法定期限までに申告書を提出しなかった。その後、さまざまの経緯を経て原処分庁の調査が入った。審判所は▽第三者は、試算表を使用して申告書を作成した後に保存もせず、不要として処分。請求人を含む他者に見せもしなかった▽試算表は第三者が申告書作成のためだけの一時的な補助資料の域を出ない―とした。

■参考:国税不服審判所|第三者が何ら根拠のない金額を必要経費として記載した試算表を作成した行為は、過少申告行為とは別の隠ぺい又は仮装行為に該当しないとした事例|

https://www.kfs.go.jp/service/MP/01/0605030200.html#a122_4