観光業の海外からの需要 マイクロツーリズムに可能性

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財務省は広報誌「ファイナンス」10月号において、『日本の観光の現状と今後の展望』と題し、コロナ禍による観光業界の打撃と回復に向けたマイクロツーリズムの重要性を提示している。

2020年の外国人旅行客数は412万人と前年比87.1%の激減となった。また、日本人国内宿泊旅行者数も1億6,070万人と48.4%減少。結果的に日本国内における旅行消費額は10.0兆円と、2019年の半分以下にまで落ち込んだ。宿泊業者の倒産も前年対比約1.5倍の118件と大幅に増加し、観光業界全体が苦境に立たされている。

そんな中当該コラムは、自宅から1~2時間程度で移動できる地域で安心・安全に過ごす「マイクロツーリズム」に注目している。本来、マイクロツーリズムは、地域内居住者の需要喚起を目的としているが、外国人旅行客が訪日旅行に期待することの中にも合致している。提供内容を外国人旅行客向けにブラッシュアップすることにより、外国人旅行客の需要を取り込む新たな観光地の創出につながる可能性があると指摘している。足元の観光需要創出という観点だけでなく、中長期的に外国人旅行客数や旅行消費額の増加を目指していく上でも有効な手段になり得るとまとめている。

■参考:財務省|広報誌「ファイナンス」コラム・経済トレンド88 「日本の観光の現状と今後の展望」|

https://www.mof.go.jp/public_relations/finance/202110/202110j.pdf