医療産業支援で第1号案件始動 DBJが財投でファンド設立

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財務省が3年度の財政投融資計画で、ポスト/ウイズコロナ時代に向けた取組の一環として医療産業支援に傾注する。その具体例が、日本政策投資銀行(DBJ)による医療分野等に投資を行う「DBJイノベーション・ライフ サイエンスファンド」の設立。

3月の設立で、すでに1号案件がスタート済み。より専門性が高い分野に取り組むため、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)とも連携。同案件はAMEDの紹介を契機に実現に至った。DBJは同ファンドを通じて国内ベンチャー企業に投資する枠組みをつくり、そこに国が産投(産業投資)出資を行う。また海外、特に米国のベンチャー企業に投資することで、そのノウハウを日本の企業に還元することも想定。これにより日本の製薬ベンチャーに成功事例をつくる環境を提供する。国からDBJへの出資はこれまで全体で1,000億円程度だったが、3年度はほぼ倍増の1,750億円の予算をつけた。

同省の広報誌「ファイナンス」7月号の特集で紹介した。今回のコロナ禍ではワクチン開発をはじめ、日本の医療産業の停滞が指摘されている。その要因は主に、最近の新薬の開発トレンドの変化、研究開発費の規模、開発主体―の3つ。ファンドの設立は日本の新薬の開発強化が狙いという。

■参考:財務省|ポストコロナに向けて財政投融資が果たす役割 ~令和3年度財政投融資計画から~|

https://www.mof.go.jp/public_relations/finance/202107/202107c.pdf