有名人の伝記を読むと、成功や出世のチャンスはある人との出会いがあったからという場面が大抵ある。
例えば、生家は貧しかったが郷里の篤志家の奨学金によって大学に行く事が出来たとか、学校を出て入った会社の上司が大変優秀かつ面倒見が良くて大きなチャンスを掴んだとかである。 会社の上司と部下を親子関係に譬える人もいる。しかし、上司は仕事上の必要性から部下の性格や職務能力を見極めたり、仕事上の支援や指導等をしたりするが、一般には仕事上のパートナーに過ぎない。
ところが、運良く人間性に優れた上司に恵まれて、上司が部下の特技や才能を見出して心から褒め、称賛・育成する事もある。このような上司は、部下の才能に嫉妬する事もなく、部下の成長や出世を自身の事のように喜ぶ心豊かな人である。さらに、部下を慈しむ上司を多く持った経営者は、企業が発展する上で最も貴重な運に恵まれている人と言える（人材豊富という事）。留意すべきは、上司に恵まれる部下の態度や性格には共通点がみられる事である。
例えば、（１）上司の指導や指示を素直に受け入れる（２）うっかりミスやトラブル等の問題が発生した時に嘘や言い逃れを無闇に言わない（３）仕事上困った時には事実を話して積極的に上司に相談する、等である。
