7~9月期は成長改善が鮮明 アジア大洋州―ジェトロ分析

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ジェトロは2020年第3四半期のアジア大洋州主要国の経済実績を集計。実質GDP成長率は、国ごとに回復スピードの濃淡が明確に表れたものの、ほぼ各国ともに第2四半期が底で、第3四半期には底から脱したかにみえるとの分析を明らかにした。

前年同期比でプラス成長を確保したのは中国(4.9%)、ベトナム(2.6%)の2カ国にとどまった。中国は2四半期連続のプラス成長、ベトナムはマイナスに1度も落ち込まないままプラス成長を保った。共産党政権下で厳格な都市封鎖や、個人のプライバシーよりも国家に情報を集約することによる感染者の追跡徹底を追求したことで新型コロナを早々に抑え込んだことが奏功した。

依然マイナス成長の国でも第3四半期は前期から改善。前期にマイナス17.1%と大幅に経済が収縮したマレーシアはマイナス2.7%まで戻した。タイ、シンガポールも同様とみられる。フィリピンとインドネシアは感染者数の拡大で一部地域で操業制限を行ったため、回復の戻りは鈍い。前期比各5.4ポイント、1.8ポイントの改善にとどまった。前期にマイナス23.9%と大きく落ち込んだインドは、経済・社会活動の制限緩和措置により戻りも大きく、マイナス7.5%となり16.4ポイント改善された。

■参考:ジェトロ|7~9月期はGDP成長の改善が鮮明(アジア大洋州)リスクを抱えつつ、経済は正常化方向へ|

https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2020/a30721c73640b854.html