Weeklyコラム 長所を拠り所にする

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履歴書や調査書等を記入する時、困った箇所は「自己の長所と短所」であった。どちらも秘密を明かすような、照れ臭いような気持になったものである。

誰にも長所と短所は必ずある。学識は低くても世事の要領が良かったり、人付き合いは苦手でも農業には詳しかったり、勉強はあまり出来ないが書道や絵画等が秀でたりしている人がいる。世の職業の多くは、お互いの長所と短所を補い合って続いている。さて、人や事業所等は、長所と短所をどのように捉えて活動すれば、効率性や発展性が良いだろうか。結論としては、長所を友とすべきである。

その根拠は、例えば、(1)長所を伸ばす努力は、短所を直す努力よりも報われる。長所は発展の下地があるから当然である(2)一般に、長所に取組む時は愉快で気軽であるが、短所に取組む時は苦しく重荷となる(4)他人(又は他社)と競争する場合、自己の長所の舞台で活動すれば勝つ確率が高いが、短所の舞台で活動すれば負ける確率が高い。これも当然である。

以上は多くの先人から言われてきた事であるが、近年は生活上又は仕事上必要となる知識・技術や社会経済システム等の変化が早く、短所を直している暇が無くなっている。たとえ一つでも、長所をいかにして有効活用するかが益々重要になっている。